頑固おやじの安衛講座 PARTⅡ

 ≪総括安全衛生管理者≫

  労働者は仕事をするとき、作業を早く終わらせようと決められた手順を守らず、危険な作業方法をとることがある。もちろん安全担当スタッフがそこにいれば止 めようとするだろうが、安全担当スタッフがそこにいない時は、現場の作業責任者はそれを見過ごす場合もある。災害はめったに起きるものではなく、現場とし ては早く終わればそれに越したことはないからである。

  この場合に安全作業を徹底しようとすれば労働者の自覚は当然必要であるが、何よりも現場の責任者が安全作業の推進者になることが必要である。それには上か らの作業命令の中に安全作業が、前提として折り込まれていなくてはならない。つまり、安全作業は安全担当スタッフだけの責任ではなく、ラインの作業命令の 中に溶け込んでいることが必要であり、そのためには安全衛生管理の総括責任をはっきりとその事業のトップの責任とすることが必要であり、次号以降に記述す る安全管理者や衛生管理者は技術的な専門家として、そのトップの指揮下に活動することになる。

 こうして設けられたのが、労働安全衛生法第10条の総括安全衛生管理者制度であり、現在のところその選任を義務付けられているのは建設業や運送業などは常時100人以上、製造業や機械修理、卸・小売業などは常時300人以上の労働者を使用している事業場である。

2014/02/19 | カテゴリー : 労働学校 | 投稿者 : 篠原輝政